マンズワイン株式会社 様

「感覚と経験」を、数字と言葉でも裏付ける ─ マンズワイン株式会社が、ブランドの言葉とデータ基盤を整えた理由

マンズワイン株式会社様は、山梨県・勝沼と長野県・小諸に自社ワイナリーを構える日本ワインメーカーです。
旧ECシステムの制約をきっかけに、EC・ブランドサイト・データ基盤を同時に見直す大規模なプロジェクトに着手されました。
本稿では、そのプロジェクトの中でエンミッシュが担当した、BIツール(Tableau)導入と、経営層ヒアリングによるブランドの言語化の取り組みについて、マンズワイン株式会社様にお話を伺いました。

ご担当者:マンズワイン株式会社 山崎様

導入の目的
  • 脆弱性を抱えた旧ECシステムの刷新と、グループのセキュリティ基準を満たす安定稼働基盤の構築
  • 「単なる商品情報の掲載場所」だったブランドサイトを、世界観とストーリーを発信するハブへ再構築
  • 売上・顧客データを可視化し、データドリブンな事業判断を行うためのBI基盤(Tableau)の構築
  • 経営層・事業部門へのヒアリングを通じた、ブランドの方向性の言語化
課題
  • 2000年代初頭から続くシステムが限界を迎え、属人的な運用体制でメンテナンスも困難だった
  • 新商品販売のタイミングでサービス障害が発生し、販売機会の損失リスクを抱えていた
  • 予約販売・限定販売・クーポン運用・メルマガ配信など、やりたい販促が旧カートでは実現できなかった
  • ブランドの世界観やストーリーを十分に伝えきれておらず、各チャネルの役割も不明確だった
  • 旧カートのシステム制約により、BIツールでの分析に必要な項目がスムーズに取り出せなかった

プロジェクトの背景

マンズワイン株式会社様では、ECサイトのシステム刷新、ブランドサイトのリニューアル、データ活用基盤の整備を、エンミッシュを含む3社体制で支援いたしました。ECサイトの刷新とブランドサイトの構築は株式会社オタツー様が、ベンダー選定や進行管理は株式会社Cuon様が担当し、経営層・造り手へのヒアリングを通じたブランドの方向性の言語化と、Tableauによる売上・顧客データの可視化基盤の構築はエンミッシュが担当しています。 これまで感覚と経験を頼りに培われてきた強みを、これからも伝えていくために「言葉」と「数字」の両面から裏付けていく——それが、エンミッシュが担当した部分の核にあるテーマでした。 本稿では、その2つの取り組みについて、山崎様に振り返っていただきました。

株式会社オタツー様は、UI/UX設計からシステム移行、運用体制の見直しまでECサイトのリニューアルを一貫して担当し、お客様がブランドや品種、味わいといった切り口からワインを探せるサイト設計や、ヴィンテージ管理・セット販売・ギフト対応といったワイン特有の仕様のカスタマイズを実現しました。ブランドサイトについても、各シリーズの位置付けやワイナリー・歴史・受賞歴といった既存ページを含めた全体構造の整理、キッコーマングループ共通インフラへの移管対応、CMS導入による社内更新体制の構築、月2〜3本ペースで公開する読み物コンテンツの取材・執筆・撮影・入稿までを担っています。 株式会社Cuon様は、ベンダー選定時の見積精査やブランドサイトの脆弱性診断の進め方のアドバイス、公開直前のマイルストーン管理など、プロジェクト全体の進行を支える役割を担いました。

ブランディングとデータ、それぞれに感じていた課題

▼ブランディングやデータ活用について、どのような課題意識をお持ちでしたか。

山崎様: 正直なところ、ブランディングの観点では数値的な軸が定まりきっていませんでした。
商品情報を載せる場所にはなっていても、世界観やストーリーを伝えきれていない状態で、各チャネルの役割も明確ではありませんでした。
データ面でも、旧カートのシステム制約でBIツールでの分析に必要な項目が扱いにくい状態でした。

データドリブンな判断基盤へ ─ BIツール導入の目的

▼BIツール(Tableau)の導入は、どのような目的で進められましたか。

山崎様: 売上・顧客データの可視化を進めて、データドリブンで事業判断ができる基盤を整えることが目的でした。
感覚や経験に頼ってきた部分を、数字で裏付けて打ち手を決められる状態にしたい、という狙いでした。

経営層・造り手へのヒアリングが、ブランドの言葉を変えた

▼ブランドサイトリニューアルと読み物コンテンツ立ち上げにあたり、社内で経営層・造り手へのヒアリングを実施いただきましたよね。

山崎様: はい。
経営層・事業部門へ丁寧にインタビューいただいたことで、ブランドの方向性が言語化されていきました。
社内だけで議論していても、感覚として共有されているものを外に向けた言葉として整えるのは簡単ではありませんでした。
外部の視点が入ったことで、これまで明確に語ってこなかった価値観が、サイトやコンテンツに落とし込める言葉へと変わっていきました。

▼ブランディングの整理を通じて、社内で新しく見えてきたものはありましたか。

山崎様: ブランドの方向性、商品ラインナップの位置付け、顧客との関係性の持ち方などが言語化されたのは大きな収穫です。
自画自賛にならないよう慎重に進める必要もあり、外部の視点でも整理いただいたことで「自社を主語に語ること」へのハードルが少しずつ下がっていきました。

ブランド戦略とデータ基盤、同時に進めた意義

▼ブランド戦略とデータ基盤の上流設計を外部パートナーと組んで進めたことについて、全体としてどう評価されていますか。

山崎様: 経営層の思いを言語化し、それをサイト構成やデータ基盤に落とし込んでいくプロセスは、自社の力だけではたどり着きにくかった整理だと思います。
特にブランディングの部分では、社内では改めて口にしてこなかった思いが、外部との対話を通じて形になっていくプロセス自体に大きな意味がありました。
リニューアルの軸を定めるうえで非常に重要な時間だったと思います。
また、外からの視点で言葉を一度形にしていただくことで、マンズワインらしい表現を見つけていくきっかけにもなりました。
ブランド戦略とデータ活用の両面を整理するうえで、意義のあるプロセスだったと振り返っています。

編集後記

今回のインタビューで中心にあったのは、BIツール導入による数字の可視化と、経営層・造り手へのヒアリングを通じたブランドの言語化という、2つの「裏付け」を同時に進めたプロセスです。
感覚や経験で語られてきた強みを、データという裏付けと、言葉という裏付けの両面から支える。
このプロセスこそ、エンミッシュがマンズワイン様のプロジェクトの中で担った役割です。
もし同じような課題をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせよりご相談ください。


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